【ハーフ】苗字を変えられない話【クソゲー】
私の名前が「Phil Hardison」だと前提して読み進めてみてください。
- 前提
私はアメリカと日本とのハーフで、日本生まれ日本育ち日本国籍、英語はほとんど喋れません。なのに名前が名前なので、常に外国人扱い。大学では日本語検定で上位をとっていたのに、外国人扱い。テレオペや、名札を付ける仕事は外国人と間違われる為不可。アメリカで仕事をしようにも英語が喋れない、ってことで八方塞がりです。
- そうだ、名前変えよう
5年ほど前。私はまだ未成年だったので、母に苗字を変えるよう懇願していました。しかし、母は、私の人生と彼女の人生を天秤にかけ、全力で彼女自身の人生を取るような人なので、渋って変えてくれません。「弁護士にちゃんと相談してるから」そう言って5年です。5年間、弁護士に相談してる?どんだけ使えねえ弁護士だよ。「これじゃ生きていけない」と泣いて懇願したことも一度ではありません。それでも彼女は、私に誤った名前を付けるという罪を贖罪することはありませんでした。それほど彼女は自分の人生の方が大事であり、私のことなど知ったことではないのでした。
- 仕方がねえ、自分で変えよう
ここで、苗字を変更するには「氏の変更許可申立書」を家庭裁判所に提出しちゃえばいいじゃん、と思い、申立書を入手。しかしよく見てみると、戸籍の筆頭者しか申請できないではないですか。これすなわち、一人の苗字ではなく、その戸籍に入っている全ての人の苗字が変わってしまうということ。私の場合、戸籍の筆頭者は母なので、結局話は振り出しに戻ってしまった訳です。
- 日本は戸籍を重要視しすぎ
戸籍の管理、厳しくていいと思います。でも、あまりに考えが閉鎖的ではないでしょうか。日本は家族という集団にとらわれすぎています。
例えば、家庭裁判所に「母は私に暴力をふるい、父は私をレイプしていました。彼らと同じ名字には耐えられない。苗字を変えたいです」と申し立てても、戸籍の筆頭者は父か母な訳ですから、これが認められないという訳です。
私の場合だと、母と私の人生が「戸籍」という制度のせいでセットにされてしまっているせいで、このセットになった人生ふたつのうち、ひとつはないがしろにされても仕方ない、という法律なのです。
これでは「生きられない人」が出てくる。どうしてここまで国を相手取った裁判が行われなかったのか、メディアで取り上げられてこなかったのかが不思議でなりません。
- じゃあアメリカではどうなの?
アメリカでは比較的簡単に苗字を変えることができます。犯罪者だから苗字を変えたい等といった要求は通じませんが、そうでもない限り、裁判所に住所と社会保障番号等の必要事項を記入した書類を提出すれば苗字も名前も変えることができます。
- 日本で私は生きられない
ということで、私は日本の制度、風土、習慣、教育、日本の全てのせいで、このままでは日本で生きていけません。めでたしめでたし。
▶追記▶
この記事を投稿した直後に、記事を読んだ友人らから連絡があり、「分籍届というものがあるみたいよ!」と教えてもらいました!
分籍届は市町村役場に置いてあり、これと戸籍謄本を新しい本籍地に提出することで、自分を筆頭者とする新しい戸籍を作ることができるそうです!
なんと!分籍届の存在を知らずに5年間を棒に振っていました!でもブログに書いて本当によかった!そして、「弁護士に相談している」なんて嘘を5年もつき続けた母にはしっかり説教してやろうと思います。
C, L, ありがとう!
▶続き▶
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