医療用大麻は危険なのか?日本はまた取り残されたのか?
こんにちは私です。
私が住んでいたカリフォルニアでは2年前に大麻(マリファナ)が完全合法化。ヴェニスビーチなんかに行った日にはマリファナの臭いしかしません。
21歳以上(成人)であれば自宅と認可済みの店舗であれば大麻を吸ったり食べたりしていいことになっています。ただし公共の場や公共の施設では禁止です。
とても分かりやすい記事がありましたので、もっとカリフォルニアの大麻事情について知りたい方はこちら⬇
▼大麻は危ない?
日本人のみなさんは「大麻は危ない危険薬物だからダメ、絶対!」という教育を受けている人が多いのではないでしょうか?現に私も日本の小中学校を出ており、大麻は覚醒剤なんかとひとくくりで「ダメなやつ」として教育されてきたので、最初は大変抵抗がありました。現に法律でも禁止されていますし、抵抗があって当然です。ですので、そこに対してどうこう言うつもりは一切ありません。
そんな中、ウルグアイや先進国カナダといった国々が全面的に大麻を合法化し、オランダやポルトガル、アメリカも州によっては大麻は許可されていたり、罰せられる対象ではなかったりと、大麻を危険視しない先進国が多いのも事実です。
この差って一体何なんでしょう?
それは、国民の知識の差ではないか、というのが私の考えです。だって、そもそも大麻が違法な国で大麻が何かを知っている人って中々いないですよね?知っていたとしても「悪いことを知ってる」と思われる訳ですから、説明する気にもならないはずです。
ということで、大麻ってなんなの?という点を簡単に説明していこうと思います。
▼そもそも大麻って何?
これ、なんとWikipediaにめちゃくちゃ分かりやすく説明がありましたので抜粋させてください。
大麻には鎮痛作用、沈静作用、催眠作用、食欲増進作用、抗癌作用、眼圧の緩和、嘔吐の抑制などがあり、アメリカ合衆国では慢性痛患者の8.9%が自己治療で大麻を使用している。また、モルヒネなどのオピオイド系鎮痛薬やイブプロフェンのような非ステロイド系抗炎症剤に十分な効果が見られない疼痛に対して大麻が有効であるとする論文がある。ほかに、神経保護作用や、脳細胞の新生を促す作用が存在する可能性が示唆されている。
大麻はHIV、アルツハイマー、うつ病、強迫性障害、不眠症、てんかん、気管支喘息、帯状疱疹、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症、クローン病、パーキンソン病など、約250種類の疾患に効果があるとする論文がある。
医療大麻 - Wikipedia より引用
そうなんです、そもそも大麻って薬草の効能があるんです。おじいちゃんやおばあちゃんに「火傷にはアロエでも塗ってなさい」とか「風邪引いてるんだったら葛根湯飲んであったかくして寝なさい」なんて言われたこと、ありませんか?
すっごく簡単に伝えようとするとそんな感じです。ただ、効果が本当にあるがゆえに大昔に危険とみなされて、人々の認識自体そのままになってしまっている状態です。科学的に大麻には治療効果があると証明されているとしても、です。
アルツハイマーを患っているおじいちゃんの症状が医療用大麻さえあれば軽減できるかもしれないのに、ただただ暴力的になっていき、自分のことすら分からなくなっているおじいちゃんを死ぬまで介護し続けるしかない、と思ったら悔しくないですか?私は悔しかったです。祖父がまるで生きる屍のように徘徊する様子を為す術もなく見つめ続けることしかできなかったことが。
アルツハイマーに対する大麻の効果についての論文はこちら - 全文英語
その他にも、潰瘍性大腸炎(私も診断されたものですが言葉では表現できないくらいキツいです)やクローン病、子宮がん、悪性脳腫瘍等を含む約250種類の症状に対して大麻によってなんらかの治療効果が得られたとする論文もあります。症状のリストを以下に貼りますが、全部英語のため Wikipediaでも確認可能です。
"Dr. Tod's List" – Chronic Conditions Treated With Cannabis | MEDICINAAL CANNABIS OLIE
▼大麻とマリファナの違いは?
大麻だったりマリファナだったり・・・色々と呼び方があるのでいったい何が違って何が同じなのか分からないという方いらっしゃるのではないでしょうか?現に私もそこまで大麻に詳しい訳ではないので調べてみました。
まず、以下の3つは全く同じものです。
・大麻
・マリファナ(marijuana)
・カナビス(Cannabis)
ただの言語の違いなので、日本語では「中止」だけど英語では「キャンセル」というのと同じです。
この他にも俗称がいくつかあります。英語では以下のとおり。
・weed(ウィード)
・pot(ポット)
・joint(ジョイント)
この他にも色々ありますが、potやjointなんかはweedの吸い方だったり巻き方だったりについている名前である場合が多いので、私の周辺ではひとくくりにweedと言えば間違いなく通じます(以下大麻とweed両言葉を用います)。日本語では「葉っぱ」とか「サラダ」とか言う人もいますね・・・私は日本語の場合「草」と言うことが多いです。
▼ 大麻 VS アルコール VS タバコ
大麻を説明する時によく持ち出されるのがアルコールとタバコです。いったいどれが一番体に悪いんでしょう?
- 大麻 VS タバコ
通説として、タバコの方がweedよりもはるかに体に悪い、なんてことが言われています。しかし、実際肺に与えるダメージはそこまで変わらず、こういった通説があるのはタバコを吸う人とweedを吸う人では頻度があまりに違いすぎるからだと考えられます。大麻をタバコのように1日に何箱も・・・なんて量を吸う人はなかなかいません。
また、市販のタバコには味を良くしたり、燃えやすくしたりするための化学物質が入っている場合がありますが、weedの場合は基本的にほぼオーガニックです。更に、タバコに含まれるニコチンは喫煙者を依存症にする危険性もありますが、その点weedは逆に医学的な治療効果が証明されていることもあり、タバコよりもweedの方が体によい、と言われている要因となっています。
Is Medical Marijuana (Cannabis) Safer than Tobacco Cigarettes?
日本語の分かりやすい記事もありました!
大麻(マリファナ)はタバコや酒よりも安全!日本人の知らない大麻の真実。 - よつブログ。
- 大麻 VS アルコール
オバマ前大統領が「大麻はアルコールより安全」と発言したことが昔話題になりましたが、実はこれには科学的根拠があります。
ドイツのドレスデン工科大学の調査により、大麻はアルコールに比べ1/114ほどの危険性しかないとの結果が発表されました。
こちらの日本語の記事に詳しく、分かりやすく、ソースつきで書いてあるのを見つけましたので詳しく知りたい方はぜひ。
大麻の危険性はアルコールに比べてたった1/114でしかないことが明らかに | BUZZAP!(バザップ!)
また、飲酒後に暴力的になったり、急性アルコール中毒を起こしたりといった実害があり、タバコと同じくガンの要因にもなる点でも大麻の方が圧倒的にアルコールよりも安全だと言えそうです。
▼大麻を摂取したらどうなるの?
これまで受けてきた教育の中で、危険ドラッグと同じような効果が出ると思っている人は多いかと思います。例えば、幻覚を見たり、暴れたり、歯が溶けたり・・・といった具合です。
しかし、実際にweedを吸ってもぼーっとするだけで、暴れる人はいないのではないでしょうか。Weedを摂取した人は笑い上戸になったり、お腹がすいてご飯をいっぱい食べたり、時間が早く感じたりするだけで、基本的には気性が荒くなるのとは真逆の効果が出ます。簡単に言えばリラックスしてめちゃくちゃダラダラしはじめる、といった感じでしょうか。
ただ、タバコを吸ったら肺が汚れるのと一緒で、ある程度肺にダメージはあるので、それが怖い人はケーキなんかにして食べちゃった方がいいかもしれません。
▼結局私たちはどうしたらいいの?
実は私もweedよりはお酒派で、weedにはあまり良い印象を持っていませんでした。むしろ、「草吸ったまま外ウロついてんじゃねえぞコラ」というのは未だに思っています。しかし、科学誌や医学誌でweedの治療効果を証明する論文が発表されるたびに「これ別に治療に使う分も家でやる分もやっぱ問題ないな」と考えるようになりました。
今病気で苦しんでる人の症状を軽減できるかもしれないのに、それを妙な先入観で禁止するってやっぱりおかしいんじゃないか?と思えた訳です。
大麻を完全合法化するのは確かに難しいです。何もいきなり全面的に合法化しろなんて言いません。まずは医療用大麻という選択肢があるということ、そして大麻に対する正しい知識を浸透させること。それから医療用大麻の合法化を始め、生産や管理について厳しい基準を設けたところからスタートすべきだと思います。
これは別にあなたがweedを選ばなければならないというものではありません。大麻で症状が改善するかもしれない患者に治療のチャンスを与える、たったそれだけのことなのです。
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