日本人が英語を喋れるようになる方法を本気で考えた
こんにちは私です。長くなるのでどうして英語を学ぶことが重要なのか、ということについてはすっ飛ばしてどんどん進めていきたいと思います。(そもそもそんなこといちいち言われなくとも特に音楽やダンスなどの芸術や芸能系の業界で働く人たちなんかは「日々肌で感じてるわ!」と思われるかもしれないですね・・・)
私は英語科の中高一種の教育免許を持っています。高校で実際に教えていたこともあります。そこで私が思ったのは「私が教えてること意味ねえな」、ただこれだけです。このもやもやは英会話スクールで働いている今でも常に心にあります。意欲のある生徒さんたちを教えていても、「学校で英会話を教えてくれていさえすれば」と思うことは多々あります。
日本の英語教育は読み書きを重要視するあまり、話したり聞いたりということを学ぶ機会を与えられていません。個人的には、読み書きができても話したり聞いたりということができなければほとんど意味がないように思います。
そこで、日本人の英語力を高めるために理想的な学校での英語教育とはどんな形なのかを考えてみました。
▼幼稚園・保育園から耳を慣らす
- ネイティブ講師を常駐させる
幼稚園や保育園で英語に触れておくというのはとても重要です。言語は遅くから始めたほうがいい、という人たちがいますが、私自身の経験則からいって、むしろ保育園や幼稚園の間に英語に触れておかないと、発音が身につかなくなります。まだ耳が日本語の耳になっていない間に子どもたちに常にネイティブの講師たちと触れ合わせ、拙くても英語でコミュニケーションを取らせることで、英語で会話をする能力の基礎が身につきます。
- 耳を慣れさせる
ここでの目的はあくまで耳と舌を発音に慣れさせること。意思の疎通を英語ですることに違和感を持たせず、自信を持たせることが重要です。
- 多様性を身につける
英語を喋れる、ということは、あくまでの世界への扉の鍵を手にすることでしかありません。その扉の先には日本国内では考えられない多様性が広がっています。様々な国から来た人と接し、様々な人種、宗教、文化と触れ合いながら育つことは、子どもたちに自然と多様性を身につかせ、差別意識を失くします。
- 小学1年生から必修化
小学校1年生では数字や色を教えて・・・というところからスタートし、中学校にあがるころには基礎の文法ができている状態まで持っていければ理想的かと思います。
▼毎日英語がある環境をつくる
- ネイティブ講師を多く採用する
保育園・幼稚園から高校を卒業するまで英語に毎日触れておくというのがとても重要です。そうするためにはネイティブ講師の採用が重要となります。研修さえすれば大学生バイトでもいいですし、帰国子女バイトでもいいです。ポイントはあくまですべての生徒が毎日英語で会話をするという点になります。
- 1日1回英会話の授業を組む
すべての学校がそうだとは言いませんが、現在ほとんどの高校で『英語コミュニケーション』と呼ばれる学科では実際に英会話は行われていないと言っていいと思います。英語のへったくそなコテコテジャパニングリッシュの先生が教科書を適当に進めて読解をさせているのが現状です。
高校の『英語コミュニケーション』の授業に読解は必要ありません。それは『英語表現』でやればいいです。もし教科書を使うとしたら、その教科書の内容は授業で行う会話のトピックや議題、質問などを記したものが適切だと思います。
理想としてはネイティブ講師を中心とし英語科の教員をアシスタントにした『英語コミュニケーション』の授業を毎日おこない、英語表現は週に3コマ程度でおさめるのがよいかと思います。
中学でも高校での教育と同じく、教科書を用い、板書をして、それをノートやプリントに書き写させ、暗記をさせてテストをする、という授業をおこなっているところがほとんどかと思います。でもそれでは『本物の英語力』は培われません。毎日ネイティブ講師と会話をする時間を作る必要があります。逆に文法の時間は先程高校と同じく週に3コマあればよいのではないでしょうか。
▼少人数クラスを採用する
中学や高校での英語コミュニケーションの授業では、1クラス10人以下の少人数クラスを採用すべきです。そうでないと一人ひとりの発言の機会が減ってしまい、英語を話す力が身につきません。
▼高校で留学しやすい環境を作る
- 英語圏の高校と提携する
これはかなりハードルが高いですが、いわゆる『協定校』と呼ばれる高校を作り、留学しやすい環境を作ります。その際にすべての科目が単位換算ができるようになればより良いです。単位換算ができない場合、生徒が海外での1年間を含め4年間の在籍で卒業するということに違和感や恐怖感を与えないことが重要です。
- ギャップイヤーを浸透させる
高校は現役の生徒を国内の有名大学に入れることに必死で、その数字ばかりを見ている場合がほとんどかと思います。ですが、有名大学の名前が並ぶ中に、『留学』という文字を並べてもいい時期ではないでしょうか。
◯◯大学 4名
△△大学 12名
◇◇大学 10名
海外留学 18名
なんてことが当たり前になれば、多くの国民が多くの選択肢を得られることになります。
高校はもっと生徒に対し大学入学前にギャップイヤーを作って留学するという選択肢を与え、サポートしてもいいと思います。むしろそんなサポートもできない学校なら生徒のことではなく学校の利益しか考えていないのは明瞭でしょう。
▼教員の質を高める
- 英語科の教員にランクをつける
教員にランクを付けると言うと聞こえが悪いかもしれませんが、誰がネイティブ英語を喋れて誰が喋れないか、という区別をつけることはとても重要です。この区別ができるだけで、ネイティブの英語を話すことができる教員はコミュニケーションの授業を持つようにできますし、そうでない場合はコミュニケーションの時間はネイティブ講師のアシスタントに回る形にできます。
> 1(完全なバイリンガルで英語を母国語と言っても過言ではないレベル)
> 2(教科書を予習して英語コミュニケーションを教えることに問題はなく発音もネイティブだが、英語力自体はネイティブではない)
> 3(ネイティブ発音ではないその他の教員)
上記のようにおおまかに分けて授業を組むだけでだいぶ変わると思います。ランク1とランク2の教員は主にコミュニケーションを担当し、ランク3の教員が文法を担当するという割り振りをするとよいかと思います。ただ、担当の割り振りをする際は教員本人との相談が必要です。
- 1年〜3年に1度研修留学をさせる
言葉は生き物です。どんどん変化し、そして死んでいきます。若い先生ですら自分が留学していた頃から時が止まっていて、現代の英語を全く知らない人は多くいるはずです。こちらもかなりハードルは高く現実的でもないですが、そんなブランクを起こさせないためにも夏休みや冬休み、春休みを利用して英語科教員を2週間でもいいので海外の語学学校の研修プログラムに放り込むだけでもかなり質は変わってくると思います。
どれもこれもお金がかかる手段なので、実際にこれができている学校はお金持ち学校で、お金持ちのお家にうまれ、国際教養のある親のもとにうまれた子どもはこういう教育が受けれていることになります。
ですが、文科省がこれをできなければ日本の英語教育の底上げをできる日は来ないでしょう。
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