Aviciiが死んだ
このブログを書くかどうか、本当に悩んだんですが、書いてしまおうと思います。
Aviciiファンの方は気を悪くされるかもしれないのでこの先を読むことはおすすめしません。「Aviciiって誰?」「Avicii聞いたことあるけど・・・」くらいの人でも「なんだてめえ」となるかもしれません。特にオチも無いですし、まあなんというか心が無の人だけ進んでください。
さて、Aviciiが亡くなったというニュースを見たのは金曜日、Modestepのgigに顔を出していた時。盛り上がっていたフロアが妙な空気感になっていました。ツイッターを見るとフォローしている色んなアカウントが訃報をツイートしていました。驚きました。
ぶっちゃけ私はAviciiはあまり聞きません。私が彼を初めて知ったのはLevelsを聞いた時だったと思います。
当時これを聞いた時、「とんでもねえやつが出てきたな」と思いました。まだクラブに行けるか行けないかくらいの歳で、そこまで音楽にも詳しくない(今でも詳しくはないですが)私には衝撃でした。
それから今度はNicky Romeroとの共作であるI Could Be The Oneがリリースされました。
最初はAviciiの曲とは知らず、「MVクソおもれえし曲キャッチーだしなんだこれ」みたいな感じで聞いていて、よくよく調べてみたら「あれ、Levelsの人じゃん」となった記憶があります。
(余談ですが、この二曲のMVをはじめ、色んな曲を聞いたり見たりしていると、全てが伏線のように思えてきてしまってだめですね)
そんな感じで彼は突然私の人生に現れた訳ですが、その後に大ヒットしたWake Me UpやHey Brotherにはあまりピンと来ず、ただただ彼が世界に名を轟かせていくのをSocial Mediaやチャート、ニュースで見ていました。
私がどうやって彼を知ったかなんてことはおいておいて、訃報を見て衝撃だったのは彼が28歳だったということ。私が今26歳。
なんだこれ。
なんだこれ。
私が自分の人生や周りの人間に悪態ついてフラフラ生きてる間に、彼はこれだけのことを成し遂げていた。
Levelsが発表されたのが2011年、ということはこれを発表した時彼はまだ21歳くらいだったということ。私が21歳の時って何してたっけ。確か日本から逃げ出してカリフォルニアに行ったり、父親の不倫を暴いたせいでかストレスで潰瘍性大腸炎だと診断されたり、酒を浴びるように飲んでは失敗したりと、生産的なことは特に何もしていなかったと思います。
それは今でもあまり変わりません。夢もないし目標もない。「宝くじ当たんねかな〜」ってな感じでプラプラ生きながら26歳になってしまいました。
不公平だなと思いました。私はAvicii自身のことなんて何も知らないけれど、きっと彼のおかげで救われた人たちや、彼のおかげで人生が楽しくなったり良い方向に変わった人たちがいるはず。なのに死んだのは私ではなくて彼でした。
もう、なんというか、不公平ですよ。私みたいな生きてても人を不愉快にばかりしているような人間がまだ生きていて、たくさんの人を楽しませてきた彼が死ななければならなかったなんて。
そして、より一層自分がこれまでいかに時間を無駄にしてきたか、そして時間を無駄にしているのかを思い知らされました。成功するのに年齢は関係ないだなんて言う人がいるけど、私みたいに努力を嫌う人間にきっと成功なんて訪れない。なのに、(これは想像でしかないけれど)彼は好きなことに真っ直ぐ向かっていて、もちろんそれにはそれなりの努力を要して、たくさんの人に知られ、たくさんのものを遺し、28歳という若さでこの世を去っていた。
彼の28年間の重みと私の28年間の重みがあまりに違いすぎて、私の28年間があまりにも軽すぎて、そして彼の28年間が計り知れないほど重いということに気付いて、本当にしばらく放心しました。
速報が流れた時たまたま隣に座っていたModestepのふたりは「彼とは一緒に仕事したこともあるんだ」「こんなのおかしいよ」と言っていました。でも彼らはその後にしこたま酒を飲んで、しこたまファンのみんなとはしゃいで、しこたま音楽を楽しんでいました。
あー、こういうことか、と思いました。彼らは強いんだ、と。彼らは好きなことに情熱を捧げ、人生の限られた時間を無駄にすることなく、本気で楽しもうとする、という努力をできる強さを持っているんだと。そして、このどれもが私には無いんだと。
その晩に一気に色んなことに気付かされました。きっと何かに気付かされたり、ひらめいたり、焦ったり、悲しんだりと、訃報を受けて何かしらを感じたり考えたりさせられたのは私だけではないと思います。彼は死ぬということをもってしても、またたくさんの人の人生を変えているのだと思います。
私は今死んでも誰の人生も変えないでしょう。私の死は誰にも「頑張らないと」なんて思わせないだろうし、誰にも『気付き』は与えないと思います。彼はそれだけ偉大だったということだろうと思います。
私はAviciiのことは何も知りません。ただ、彼がこの『気付き』を与えてくれた、この哲学に導いてくれたのは事実です。不思議ですね、本当に彼のことなんて何も知らないのに。勝手に想像ばかりでこんなブログまで書いてるんですから。
私は28歳になるまでの残り2年間でいったい何ができるんだろう。何をしたいんだろう。考えてみても特にやりたいこともゴールもありません。そして考えれば考えるほど何も知らないはずの彼の偉大さが身にしみてくるのです。
はあ、偉大ということはこういうことか、と思いました。今の気持ちほどうまく言葉にはできないものはないです。なのでこのへんにしておきます。
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