ゆとり世代の元教師だけど、老害教師にはいい加減にしてほしい
(※この記事ではゆとりさとり教師と封建教師をジェネラライズしていますが、全ての教師が当てはまると言っている訳ではありませんので注意してください)
そもそも、どこからがゆとりでどこからがさとりなのか。
↑こちらを見ると、どうも1987年-2003年に生まれた人達をひとくくりに『ゆとり世代』もしくは『さとり世代』と呼ぶみたいですが、この『ゆとり世代』と『さとり世代』の区切りについては諸説あるようです。
1992年生まれで現在25歳の私の体感としては、私の学年がちょうどゆとり世代とさとり世代の狭間なのでは?と感じます。
地域差があるとは思いますが、少なくとも私の体感では、高校在籍中に私たちの学年から教育の質ががくんと下がり、私の下の学年からは生徒の偏差値もかなり下がりました。後輩たちは使ってる教科書のレベル自体が低くなってしまっているし、先輩たちはまだ体育会系の連帯責任といった妙な考え方や精神論にまだまだ飲み込まれていた世代という印象です。
なので、自分たちの世代はちょうど、このたった1年ずつの違いではありますが、ゆとり世代やさとり世代を一歩引いたところから見ている、かつ、自分たちがゆとり世代かつさとり世代であるという自覚もある、まさしく狭間のジェネレーションなのでは、と思っています。(※個人的な感想です)
また、タイトルでは老害という強い言葉を使いましたが、ここでは古い考え方を持つ封建的な教師という意味で封建教師という言葉を使っていきたいと思います。「ワイは対老害戦用の記事を読みに来たんや!」という方はこちらをどうぞ。
前置きはさておき、教育現場ではゆとり教師・さとり教師と封建教師はお互いを煙たがる傾向にあるかと思います。なぜこんなことがブロガーに分かるのか。私自身が高校教師だったからです。
では、まずゆとりさとり教師はいったい何を思っているのか?
「封建教師が言ってること全然ピンとこねえな」
「今2017年なんだけど、この封建教師は本気でこの精神論を生徒に押しつけようとしてんのか?」
「連帯責任?馬鹿なの?」
「この校則意味無いわ~」
「何くだらないことに必死になってんの?仕事増やすなよ」
といった具合に、封建教師のやり方を鼻で笑い、迷惑がってしまっています。そして「うるせえしめんどくせえし関わるのやめよ」と、全力で距離を取ります。なので封建教師はゆとりさとり教師から学ぶことはないし、「冷めた態度取りやがって」となってしまう。
封建教師とゆとりさとり教師間の亀裂はかなり深いです。分かりやすいように特徴を挙げてみましょう。
【封建教師】
- 精神論大好き
- 威圧し、叱り飛ばし、感情で指導する
- 馬鹿みたいな校則大好き
- 学科に関する知識はすごい
- 生徒より自分が偉いと思っている
- 毎日でも学校にいたい(「仕方ないから」と言うけど別に誰も頼んでない)
- モンスターペアレントの相手が上手い
【ゆとりさとり教師】
- 合理主義的
- 淡々と論理的に指導する
- どうでもいい校則違反は無視
- 学科に関する知識が甘い
- 生徒から学ぶこともあると考えている
- 月給に見合わない仕事はしたくない
- モンスターペアレントの相手が苦手
校則に関して言えば、世界に出ると問題視されるレベルのものばかりなのでさっさと廃止すべきものが多いです。「みんな違ってみんないい」と教育するくせに「みんな同じ髪型、同じ服装をしなさい」と徹底指導しようとする凄まじい矛盾に、ゆとりさとり教師は付いていけません。
髪を染めてはならない、ピアスを開けてはならない、眉を剃ってはならない、髪は結んでいなければならない・・・ゆとりさとり教師は知っています。これらの校則は学力とは何も関係がなく、大昔に学校のブランドを意識して作られた規則でしかないということを。
ゆとりさとり教師からしてみれば、ネバダ州の「髭のある男性は女性にキスをしてはならない」という法律と同じレベルで馬鹿らしい校則だと思っています。そしてそれを生徒に守らせようと必死になっている封建教師の姿が滑稽でなりません。ネバダ州では法律がどうであれ髭のある男性は普通に女性にキスするし、それを取り締まる人だっていません。「何がくだらないか」「どんな規則が守られるべきか」ということくらい、普通はみんなが自分の頭で考えれば分かるからです。
それが、封建教師にはできない人が多い。「どうしてダメなの?」と聞かれたら「ダメなもんはダメ」という頭の悪い答えしか出せない教師ばかりです。こちとらもうお手上げ。封建教師が退職し、ゆとりさとり世代が学校の管理職に上がるまで待つしかない苦行状態です。
簡単に言えば、封建教師はゆとりさとり教師から見捨てられてしまっている訳です。
お互いに「こいつら何も分かってねえな」と思っている。地獄です。
ここまで散々ディスってきましたが、封建教師は悪い点ばかりではありません。学科知識はかなり豊富だし、保護者の相手もお茶の子さいさいです。
そしてゆとりさとり教師が一概に良いと言っている訳でもありません。常に「自分が何をしているか分からない」という不安定さを抱えながら教師をしている人も多いと思うので、そこは大きな落とし穴になりえます。
しかし、残念ながら封建教師をのさばらせたまま教育現場を放置していれば、生徒にも日本にも未来はありません。
では、結局どうすれば封建教師もゆとりさとり教師もひっくるめて、『教師の質』を高めることができるのか。
一番手っ取り早いのは、外部からグローバル系の学校コンサルを入れることです。学校という閉鎖された空間で、封建教師の古い考え方をぶち壊し、同時にゆとりさとり世代の教育もできます。
「この校則、人権的に問題があるので廃止してください」
「モンスターペアレント対応マニュアルを作りましょう」
「セーラー服は本来海軍の制服です。女子高生が着るものではありません。普通のブレザーに変えましょう」
「教員の労働時間ですが、完全に労基法違反です。専任や常勤の顧問制度は廃止し、外部から専門家を雇いましょう」
「中学校や高校は子育て代行業者ではありません。入学式等であくまで子育ては親の仕事だということを徹底的に認識させましょう」
「クラス編成と教員の経験値が見合っていません。次回の編成時は人事や管理職ではなく、全体の学年主任と学科主任で決めましょう。」
グローバル系の学校コンサルであれば、これくらいのことはズケズケと言ってくれるでしょうし、教員の教育もしてくれるはずですし、プレス対応もできるでしょう。
重要なのは、教師の質の向上と学校自体の改革は本当に学校ブランドの価値を上げるということです。彼らなら「くだらない校則は評判を良くはしません。学校のレベルを下げるだけです」とはっきり言ってくれるはず。
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