高3に「同性婚ってどう思う?」って聞いた時の話
もうかれこれ2年前の話になるんですかね〜。早いね〜。私が高校の先生をしていた時の話です。
こちらの記事を読んでいただいても分かるように、私は生徒に自分で考える力を付けさせたくて、答えのない質問を沢山していました。
その中でも意外と面白かったのが、「同性婚についてどう思うか」という質問です。
驚くべきことに、ほとんどの生徒が「どうでもいい。勝手にすればいいと思う」というような回答をしてきました。
そこで、この生徒たちに更に質問を続けました。
私「なんでどうでもいいって思うの?」
生徒「だって私の人生じゃないじゃん?なんで私がそこまで口出さなきゃいけないかが分かんない」
生徒「それな。人の心配じゃなくて自分の心配しろじゃない?w」
生徒「ていうかそこまで口出される筋合い誰にもなくない?」
高3のみんな、まあ大人です。これがさとり世代か・・・!
私「じゃあ自分の家族が同性愛者で、同性の人と結婚したいって言い出したらどうする?」
生徒「あーーー。びっくりするとは思う。言われるまで気付かなかったら」
生徒「へーってなる。別にそれ以外リアクションはないw」
さとり世代・・・!既に賛否が論点じゃない・・・!
そこで生徒は続けます。
「っていうかなんで同性愛ダメみたいになってんの?そもそもなんでそんなに悪いことみたいになってるかが分かんないんだけど」
ここで私は言葉に詰まってしまいます。
「せやな・・・!」
もちろん同性婚に反対する生徒も30人くらいのクラスで、3人くらいいました。
彼らは「同性同士では子供をうめないから、結婚をして、子供をうめる普通の夫婦と同等の権利を得るのは不公平だと思う」だとか「自然の摂理に反する」だとかいう意見を出してくれました。
ちなみに前者の意見を言った生徒は、「じゃあ子供を生めない異性愛者の女性も子供を生めないから結婚する権利が無いってこと?」と尋ねると黙りこんでしまいました。
面白いことに、同じ質問を高1にすると、「気持ち悪い、無理」といった意見がぐんと増えます。「自分で考える力」があるか否かでかなり主張が変わりますね。更に、「勝手にすればいい」という意見を持っていても、周りにその意見をキモがられるのが怖くて言い出せない、そんな子たちが多かったです。
高1の段階では、ほとんどの生徒はズブズブの同調主義の世界で育ってきているので「何がみんなにとって正解なんだろう?どうやればキモがられないんだろう?」という地点にワンバウンドしてからしか言葉を発することができません。
けれど、高3にもなると、やっと「みんな違ってみんないい」ということの意味が分かってくるみたいですね。自分の意見もはっきりと言えるし、かと言って他の人の意見を潰すような真似もしない。少なくとも私が持った高3のクラスにはそんな生徒が多くて、私は嬉しかったです。
さて、先進国の日本はいつまで足踏みを続けるんでしょうね?
オランダ、ニュージーランド、アメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、ウルグアイ、ブラジル、アルゼンチン、グリーンランド、フィンランド、アイルランド、スロベニア、ルクセンブルク、イギリス、フランス、スペイン、ベルギー、デンマーク、アイスランド、ポルトガル、スウェーデン、ノルウェーと、先進国の数々ではとっくのうちに同性婚は合法とされています。
変化が怖くて怖くてたまらない国民性の日本人も、いい加減一歩踏み出していいのでは?恐怖を怒りでねじ伏せるなんて、どこぞの独裁者とやり口、変わりませんよ。
Phil Hardison (@phil_hardison) | Twitter
Phil Hardison (@phil_hardison) • Instagram photos and videos
oneofphilhardison@gmail.com