Phil Hardison

Phie Hardison

「生粋のクズがブログを書くとこうなる」というのがよく分かるブログを目指しています!

私が生徒に何をしたのかを話したらオカンに泣かれた

私は私立高校で英語科の教員をしていたことがあります。

教員をしていて思ったのは、「あ〜、教科書使って教えるって意味ねえな〜」とか「あ〜、生徒って考える力もないんだな〜」とか「あ〜、学校ってクソだな〜」とか、そういったことばかりでした。

学校教育に対して幻滅していました。

 

今ではもう学校で教えることを辞めてしまった私ですが、先日、オカンと「いかに学校教育のシステムが日本の教員の質を落としているのか」ということについて話をしていました。

そこで、私がふと思い出してオカンにした話が以下になります。

 

 

「高3はさ、最後の何コマかすることないじゃん。みんな進路も決まっちゃってるし、ぶっちゃけ時間潰しじゃんか。

そんで私ちょっとでもいいから、本当に生徒の為になることしてあげたいと思ってさ。実のところ私もあんまよく覚えてないけど、確か英文で2つ問いを出したのよ。

1問目は『あなたは人からどのように見られていると思いますか?』、2問目は『人には知られていない、本当の自分はどんな人ですか?』っていうやつ。ほら、生徒は自分のことすら分かんないからさ、考える機会もないし。主観的な自分と客観的な自分には差があって、それもひっくるめて自分で、そもそも自分ってなんだろっていう哲学をしてみてほしくて。

とりあえず、そのプリントはあなたたちの為のものだから集めないけど、人と相談なんてしないで、自分が思うことを書いてみてって頼んだ訳よ。

そんで机間巡視してたらさ、ひとり、すっごくぎっしり書いてたの。その子って普段すごくおとなしくて、得意じゃない勉強も頑張るんだけどうまくいかない子で。自分から発信するところって見たことなかったんだよね。だからすごくびっくりしてさ。

でも内容見てみたら、『私は笑わないし、つまらないし、みんなには無愛想だと思われていると思うし嫌われていると思う。自分の気持ちもうまく伝えられないし、喋ったりすることも得意じゃないし、嫌われて当然だと思う。いくら頑張ってもテストでいい点を取れないし、私には何にも取り柄はないと思う』みたいなことをみっちり書いてたんだわ。

それで次の授業の時に、今度は『自分の得意なことを書きなさい』『将来してみたいことを書きなさい』って問題を出したんだよね。あ、英語でね。今回は添削してあげるから分からなかったら聞きにきなさーい、とか言って。

そしたらその子がいち早く来て、『得意なことがないから書けません』って言うわけ。だから『じゃあ好きなことはない?これしてる時が一番落ち着くなーとか。そういえば気付いたらこれしてるなーとか』って聞いたのよ。そしたら『絵を描いたり、文章を書いたりすることが好きです』って言う訳。

だから、『あるじゃーん!それそれー!自分が思い描いていることを絵にできたり、文章にできたりって、みんなができることじゃないと思うよー。だから、それって特別だし、本当にすごいと思うなー。だって私にはやろうと思ってもできないもん。そっかーいいなー、すごいなー』って言った訳。だってそうだし。そしたらその子一瞬照れた感じで笑ってさ、私初めて教室でその子の笑顔見たのよ。

そんで、あー、今の学校教育って、こういうことをないがしろにして成立してるんだなーって肌で感じてさー・・・ちょwwwなんで泣いてんのwww」

 

ってな感じで、話をしていたら「思いがけずいい話だった」と言ってオカンが泣きだしてしまいました。更年期障害を見た。

 

 

受験にしか焦点を合わせない学校教育って、教師からも生徒を見る機会を奪っていると思うんです。これがどうにもならないのが日本なんですよね。残念です。

学校教育っていったいなんなんでしょうね?以下の動画は今回の記事とは少し内容がずれますが、同じく学校教育に疑問を投げかける内容になっています。すげえ面白いので見たことがない人は是非ご覧になってください。字幕付きです。

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