Phil Hardison

Phie Hardison

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映画の邦題が頭悪くてつらい2016

どうも、ゲスいブログをとってもフレンドリーに書くことで悪評を手にしました、私です。今回も口悪くいきます。

 

ずーーーーーーっと気になっていたんですが、映画でも音楽でも書物でも、どうして日本って外国から作品を持ってくる時に頭が悪い邦題をつけるんでしょう?

日本流の題を付け直すことで、英語力がそこはかとなく低い日本人でもタイトルから作品の雰囲気を汲み取りやすい、という理由、分からないことはないです。が、そんなことやってちゃ日本はずっと世界から取り残されるままですし、業界の方々もいい加減そういう情報の捻じ曲げが消費者の教養を育むチャンスを奪い去っているということに気づくべきではないでしょうか。

そして消費者もいい加減、捻じ曲げられたタイトルを見て「ナメんな」と憤ってもよいと思います。

では早速、今回は映画に的を絞り、2016年2月現在上映中の3作品を例に取り上げていきたいと思います。

 

 

  • オデッセイ

リドリースコット監督作品、マットデイモン主演の、火星に取り残された宇宙飛行士の孤独なサバイバルを描いた作品。邦題は『オデッセイ』ですが、原題は『The Martian』です。The Martianとは「火星人」と直訳でき、原作本の邦題は『火星の人』ときちんと訳されています。

私はこのThe Martianをカリフォルニアで見たため、日本に戻ってきて「なんだ?このタイトル。頭悪いんか?」と思いました。

そもそも、オデッセイとはいったいなんなのかご存知でしょうか。オデッセイとは、ホメロスによって書かれた古代ギリシャ叙事詩で、英雄オデュッセウストロイア戦争で勝利した後の10年間が語られているものです。

もちろん火星や宇宙飛行士は出てきません。

意味が分からないのでこれ以上コメントしようがありません。消費者ナメとるやろ。

 

  • ブラック・スキャンダル

ジョニーデップが衝撃の容姿でボストンに実在した冷徹なマフィアのリーダーを演じたことでも話題になりました、スコットクーパー監督作品の『ブラック・スキャンダル(邦題)』ですが、原題は『Black Mass』です。Black massとは悪魔崇拝者たちが行った黒ミサのことを言います。

『ブラック・スキャンダル』というタイトルでこの映画を見るのと『Black Mass』というタイトルでこの映画を見るのでは、だいぶ印象が変わりますし、『ブラック・スキャンダル』というタイトルに変えてしまっては、この映画自体が伝えんとすることが歪んで伝わってしまうのではないでしょうか。

こちらも日本人が食いつきやすい簡単な英語を使用したのでしょうが、消費者ナメとるやろ。

 

  • 白鯨との闘い

この作品は、『白鯨との闘い』という邦題をつけてしまったことで、より一層誤った解釈を消費者にさせていると思うので、一から説明させてください。

まず、この映画の原題は『In the Heart of the Sea』です。訳をすると「海の奥深くで」「海の深淵で」といったところでしょうか。アメリカで公開されているポスターには「Based on the incrideble true story that inspired Moby-Dick(モビーディックの元となった驚くべき実話に基いた作品)」と明記されています。

ちなみにMoby-Dickの全題は『Moby-Dick; or, The Whale』であり、日本では『白鯨』というタイトルで知られている小説です。ちなみにこの小説はエセックス号沈没事件に基づいて書かれており、「驚くべき実話」とはこの事件のことを指しています。

この『白鯨』は何度も映像化されている作品なのですが、最も重要な点は、『In the Heart of the Sea(邦題:白鯨との闘い)』は『Moby-Dick; or, The Whale(邦題:白鯨)』を映像化したものではないということです。

In the Heart of the Seaはあくまでエセックス号沈没事件に基いて作られた映画であり、英題ではわざわざ「白鯨を映像化した訳ではありませんよ!」と強調しているにも関わらず、なぜか『白鯨との闘い』という邦題がつけられてしまった訳です。

なんで!?なんでなん!?消費者ナメとるやろ!?

 

 

現在上映中の映画だけでこれだけ捻じ曲げられた邦題がつけられているということは、みなさんが目にしてきたタイトルの殆どは疑ってよいのかもしれません。

ちなみに、『ワイルドスピード』の原題は『Fast and Furious』で、ワイルドスピードというタイトル自体が日本人のダメなところを晒してしまっています。残念でなりません。

これから日本国外の作品のものは、きちんと原題と意味を調べた上で観たり聞いたりするともっときちんと楽しめるかもしれません。

 

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